JRRCマガジンバックナンバー

JRRCマガジン第91号(管理事業法の内容5)

2017年07月07日掲載


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   JRRCマガジン No.91 

川瀬先生の著作権よもやま話
著作権等の集中管理
第10回「管理事業法の内容5」
 
                               2017/2/17配信
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皆様、こんにちは。
JRRCメルマガ担当です。

週末、どこからともなく甘~くとろけるようなおいしい香りが風に乗ってやってくる。。。
きっと近所の女子中高生が手作りチョコを作ってるのでしょう。

総務省の家計調査によれば、ここ十数年でシニア層のチョコレート支出額は上向き。
20~40代の女性には、健康志向を考えた「機能性表示」チョコレートの売れ行きが良いらしい。
チョコレート業界全体で活気があるように感じられる。
そういえば、男性から女性へバレンタインデーにチョコを渡すと聞いたことがある。
へ~!と感心したものの、ヨーロッパでは男女問わず大切な人に贈り物を渡す日だとか。
もしかして、チョコ作りの正体はお隣の町内会長さん!?と、妄想を繰り返す今日この頃です。
皆さまいかがお過ごしでしょうか?


それでは、
川瀬先生の著作権よもやま話
第10回「管理事業法の内容5」
をお送りいたします。


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川瀬先生の著作権よもやま話 
著作権等の集中管理 
第10回「管理事業法の内容5」


 今回は、使用料の額を定めるにあたって、全管理事業者にて適用される共通の仕組
みについて説明をします。

(意見聴取)
まず、使用料の額を定めるためには、管理事業者は利用者又は利用者団体からあら
かじめ意見を聴取するように努めなければならないことになっています(管13条2項)。
この規定は、管理事業者の努力義務を定めたものですので、利用者側との協議が整
わないと届出ができないという性質のものではありません。努力義務規定になったの
は、管理事業法では新規参入を認めた結果、例えば力のない小規模な管理事業者の
参入もありうることになるので利用者団体があるにもかかわらず様々な条件を付けら
れ意見聴取ができないことや、大口の利用者又は利用者団体が存在せず意見聴取が
できないことが想定され、そのような事態になるとかえって管理事業者の業務実施が
遅れ、管理事業者側が不利になることになるからです。
意見聴取については、一般的には管理事業者側が使用料の額に関する提案を利用
者側に行い、それに対する意見交換をしたうえで、必要に応じ管理事業者側が修正を
するという手順で行われます。この場合、先述したように、管理事業者側が意見聴取
を尽くしたと判断すれば、使用料の額について両者の合意がなくても意見聴取を打ち
切ることは可能です。
 なお、使用料規程の届出に当たっては、意見聴取に努めたことを疎明する書面を提
出しなければならないことになっています(管規則14条)。また、使用料規程の届出後遅
滞なく当該規程の概要を公表しなければいけないことになっています(管13条3項)。

(使用料規程の実施禁止期間)
 管理事業者が使用料規程の届出を行っても届出から30日間は、当該規程を実施で
きません(管14条1項)。この規定は強行規定ですので、仮に使用料規程の実施の日を
届出後30日より短い日に設定していたとしても無効です(実施の日を30日より後に設定
するのは問題ありません)。
 また、届出られた使用料規程が、「著作物等の円滑な利用を阻害するおそれがある
と認められる」場合は、文化庁は使用料規程の全部または一部について、届出から3か
月を限度として、実施禁止期間を延長できることになっています(管14条2項)。文化庁
が実施禁止期間を延長できる場合の具体的要件は法定されており、①利用区分と利
用の実態が著しく乖離している、②使用料の額が著しく高い、③以前の使用料の額の
値上げから今回の値上げまで著しく短い、④意見聴取に努めたとは認められない、の
4つの要件です(管規則15条)。

(使用料規程の是正措置)
 それでは、何故このような実施禁止期間が設けられたのでしょうか。
第1の理由は、利用者に対する周知期間と利用者の準備期間を確保するためです。一
般に使用料規程の制定・変更は使用料額の値上げが多いわけですので、使用料規程
の内容も分からないうちにいきなり値上げというわけにはいかないことから、双方の利
益を考慮した最低限の期間ということで30日とされました。
 第2の理由ですが、使用料の額の適正化を図るための是正措置の期間を確保するた
めです。先述したように様々な理由から管理事業者の意見聴取については努力義務に
とどめたため、円満な利用を阻害する使用料の額が設定される可能性が生じました。
管理事業法では、このような事態に備えて、後述する指定管理事業者制度という特別の
制度を設けるとともに、全管理事業者に共通した使用料の是正措置を定めています。
使用料規程の実施を一旦認めたうえで、並行して是正措置を行うよりも実施禁止期間
内に是正措置を行った方が市場は混乱しないので、管理事業法の仕組みは合理的・効
率的な方法と考えられます。
 この是正措置の手順ですが、文化庁では、使用料規程が届出られると担当者はその
内容をチェックしたうえで、意見聴取を行った利用者団体等に使用料規程の届出があ
った旨を連絡します。利用者団体では、届出られた使用料規程の内容を確認した上で、
利用者団体の意見が反映されておらず、かつ使用料規程が実施されるとビジネスに重
大な支障が出ると判断したときは、文化庁に対し是正措置を講じてほしい旨を要請する
ことになります。この要請を受けて文化庁では、先述した実施禁止期間の延長の要件
に該当するかどうかを検討し、該当すると判断したときは、実施禁止期間の延長措置を
行うことになります。もちろんこの措置は、利用者団体の要請がないとできないわけで
はありませんが、反対に利用者団体が事実上容認しているのに延長措置を行うことは
あり得ないので、手順としてはこのような流れになると考えられます。このような手順を
考えると30日という期間は延長措置を行うためのぎりぎりの期間であることが理解でき
ると思います。
 更に、文化庁が実施禁止期間の延長を行ったということは、文化庁が届出られた使
用料規程の内容では円滑な利用を阻害する可能性が極めて高く利用者の利益を害す
ることを認めたことになるので、実施禁止期間の延長とは別に、管理事業者に対し、
業務改善指導(この場合は使用料規程の是正)を行うか、任意の是正が見込めないと
きは文化庁の監督権限の一つである業務改善命令を発することになります(管20条)。
 なお、このような方法により管理事業者が使用料規程を変更したときは、管理事業者
が改めて使用料規程を届出ることになり、原則として届出から30日後に実施できること
になります。
 このように管理事業法では実施禁止期間の設定と文化庁の監督権限の活用により使
用料の額の是正措置が図られることになっています。次回は、指定管理事業者制度に
ついて説明をします。
  

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